こんにちは。
ぺこ(@sekaigurashi)です。
大都市バンコクは、交通網も発達。
空の玄関スワンナプーム空港からはエアポートアクセスで街の中心部まで出られますし、
地下鉄にBTS(高架の上を走る鉄道:スカイトレイン)、そしてバスと各種公共交通機関がそろっています。
特にBTSは便利で、BTS近くの宿をとれば、Siamあたりに買い物にいったり、週末にチャットチャックに行くのにも便利かと思います。
システムも新しく、車内も清潔です。
それに比べて一般道を走るバスの方は、いつも渋滞。
市民の足で運賃が安く、バンコク中のほどんどすべての場所を網羅していて、これを乗りこなせればとても便利なのですが、いかんせん、時間がかかります。
特にバンコクの中心部を通るバスは、いったいいつになったら着くのか、途方に暮れるほどです。
短期間で来る旅行者が利用するのは時間の節約の観点からおすすめできません。
バックパッカーの聖地として有名なカオサン通りは、とくに交通の不便な場所にあります。
たぶん、バンコクを訪れたことがある方はもちろん、バックパッカーに興味がある方や、アジアを旅された方のほとんどがご存じであろう、有名な通り。
しかし近くに何等かの駅があるわけでもなく、バスで行くことはもちろんできますが、バスで街の中心部から行くとなるととても時間がかかります。
そうなると一応BTS最寄り駅の「National Stadium」駅や、MRTの「Hua Lamphong」駅からタクシーか、BTSとチャオプラヤー川の接続駅である「Saphan Taksin」駅でチャオプラヤー・エクスプレスのボートに乗り換えてゆく、ということになるでしょうか。
もちろん、タクシー料金が安いタイで、本当に時間の節約をしたい人や、お金がある人は、タクシーを乗りこなせば、悠々自適な移動ができます。
でも、
- できればなるべく安く移動したい
- 渋滞にはあまり巻き込まれたくない
- バンコクの雰囲気を満喫したい
という方には、「運河」の利用がおすすめです。
運河での移動は「安い」×「渋滞しない」×「バンコク感満載」という良いどころりをした移動方法なんです!
ということで、今回は、バンコクの中心部からカオサン通りに遊びにいくのに便利な「センセーブ運河」の便利さと利用方法をご紹介します!
大都市バンコクを横切る庶民の足「センセープ運河」とは
バンコクの「センセープ運河 Klong Saen Saep」をご存知ですか?
バンコク中心部の西側を縦に流れるのがチャオプラヤー川なら、その川に対して直角に近い形でバンコク中心部を東西に横切るのがセンセープ運河です。
この名前に馴染みがなくても、例えば、卸売りファッションモールとして有名な「プラティナムファッションモール」の目の前に横切る川を目にした方は多いのではないでしょうか。
そう、この川です。
水上交通が盛んだったバンコクを東西に横切る長い運河で、今も地元の人が多く利用しています。
Googleマップで運河の全容をチェックしてみましょう。
青いポイントでマッピングされているのが運河の駅です。
全長約180㎞のルートをおよそ100隻のボートが運行。毎日約6万人が利用しています。
1つのボートには40~50人分の席がありますが、満席だと立って移動することになることもしばしば。
運行時間は5:30~20:30(土日、祝日は19:00まで)。
通勤通学に利用することも多いのがうかがえますね。
運賃は距離によって異なりますが、10~20バーツ(1B=4円計算で、40~80円)で、とても安いです。流石、庶民の足!
センセープ運河の中心はプラティナム
この運河の中心となっているのが、プラティナムファッションモールがある、プラティナムという場所。
この場所を起点に、西に向かうルートと、東に向かうルートがあります。
今回ご紹介するのは、プラティナムから西に向かう「ゴールデン・マウント・ルート Golden Mount Route 」です。
名前の由来はのちほどご案内しますね。
停船するのは、プラティナム船着き場から順番に、
- サパーン・フア・チャーン乗り場 Saphan Hua Chang Pier
- バン・クルア・ヌア乗り場 Ban Krua Nua Pier
- サパーン・チャルーンポン乗り場 Saphan Charoenpol Pier
- タラット・ボーベー乗り場 Talad Bobae Pier
- パァンファー・リーラルド乗り場 Panfa Leelard Pier
カオサンに行くのに利用するのは、終点のPanfa Leelard Pierです。
そもそも、カオサン通りってどんな場所?
歩いているのはきれいな身なりをした欧米人や中国人、タイ人の観光客。
道の脇のオープン席では、昼間から瓶ビールを片手に話し込んでいる人々。
陽気な音楽と、アジアンな服飾類を売る店、タイ料理の屋台などなど。
かつてバックパッカーの聖地だった場所にはバックパッカーらしいバックパッカーの姿はあまりみかけません。
それよりも、ほかの場所に宿がある人が観光に来たり、飲みに来たりしているイメージ。
海外の文化が色濃い観光地として、タイ人も遊びに来る感じでしょうか?
日が暮れるにしたがって盛り上がりを見せ、道をふさぐように露店が立ち並び、いたるところで大音量の音楽が鳴り響いています。
探せば、良い感じの音楽(好みの音楽ともいう)を聞きながら、ゆっくりできるお店もあります。
しかし、今でも安宿が軒を連ねているのは変わらない事実で、昔からある古い安宿から新しくておしゃれなゲストハウスまで各種そろっています。
かつてバックパッカーが大きな人気になったことが日本でもあったそうですが、
その当時は今とは比べ物にならないほど日本人バックパッカーがごろごろカオサン近くの宿に泊まっていたのでしょうね。
しかし、なんでこんなアクセスの悪い場所にバックパッカー街ができあがったのか。
あくまで単なる推論なのですが、アクセスのよいバンコク中心部は土地代が高いので宿代も高く、ちょっと街から外れた家賃が安いエリアにあり、かつチャオプラヤー川の東側で、昔から変わらず存在するであろう王宮やワットアルンなどの観光地に比較的近いことから、今のカオサン通りがバックパッカーの集う安宿街として定着したと思うのです、がどうでしょう!!!?
私はアクセスが悪いと文句をいいつつ、毎回行っているマッサージ店がカオサン通りの近くにあるので、タイを訪れる際は必ずと言っていいほどカオサン通りに行っています。
今でもカオサン通り周辺では日本人宿がいくつか存在するので、はじめてのバンコクや海外という方にもおすすめです。
そんなカオサン通りに向かうのに、ぜひ「運河」を利用してみましょう!
「センセーブ運河」で爽快にバンコクを横断しよう!
センセープ運河はこうやって利用します
さて、肝心の運河の利用方法ですが、とっても簡単です。
- 船に乗る
- 船の車掌さんに行先を告げ、チケットを買う
- 目的地の船着き場で降りる
以上です!
といっても、これだけではあまりにも乱暴なので、もう少し詳しく解説します。
①船に乗る
まず、船着き場に着いたら船が来るのを待ちます。この時に、降りる駅の名前を確認しておいてくださいね。
チケットは車内で買うので、乗船前に購入する必要はありません。
船が来たら、それに乗り込みます。
満席なると、その周りに立って移動することもあります。乗り切れないことはほどんどありません。
船は20分おきくらいで運行しています。
②船の車掌さんに行先を告げ、チケットを買う
しばらくすると、船の端をロープをつたってやってくる男性がいます。その人が船の車掌です。
その人に行先を告げ、お金を渡してください。料金は距離によって10~20バーツと安いです。
船着き場の発音が難しければ、船着き場の名前が載った地図などをスマホで見せるとスムーズです。
③目的地の船着き場で降りる
目的地の船着き場に来たら降りましょう。初めての時は、スマホのGPSで位置情報を確認しながら移動すると降り間違えることもありません。
センセープ運河を使ってサイアムからカオサンへ
それでは、センセープ運河サイアムからカオサンに向かいましょう!
バンコクを訪れた方はご存知のはずのサイアムは、バンコクの中心部のとても発展したエリアで、たくさんの大型ショッピングセンターが立ち並びます。
今回は、サイアムから近いサパーン・フア・チャーン船着き場からボートに乗ります。
最寄り駅はBTSのNational Stadium駅ですが、Siam駅からSiam Centerや、サイアムディスカバリーを経由してMBKセンターや東急百貨店などに向かうなら、Siam駅で降り、これらのショッピングセンターを経由して行くのもいいと思います。
Siam Centerからサパーン・フア・チャーン船着き場までは、徒歩で約8分です。
MBKセンターからはおよそ徒歩10分、National Stadium駅からは徒歩約7分です。
この辺りはスカイウォークと呼ばれる高架の歩道が続いています。
サイアム駅側にあるサイアムディスカバリーとナショナルスタジアム駅側にあるバンコク芸術文化センターの間の道を曲がりますが、道のナショナルスタジアム側(西側)で高架を降りてください。
この道をまっすぐ進むと、橋が見えてくるので、この端の脇を進むと、船着き場です。
ここからカオサン方面に向かいますよ。
自分が向かう方向の船が来たら乗船します。
船はかなりスピードを出すので、水しぶきがすごく、濡れるのを防ぐために周りをビニールシートで覆うシステムです。
ちなみに、このビニールシートを持ち上げるのは人力なので、ロープの席に座った方はロープを引っ張ってビニールシートを上げるのを支えなければいけません。
人が降りる時は下げますよ。
人が多いときは、席に座れないこともあります。
お兄さんは、船の外側を移動してきます。
行先を告げるといくらか教えてくれるので、お金を払います。
この運河を走るボートはスピードが出て気持ちよく、渋滞もないので爽快。
時折水しぶきの危機が押し寄せるのも、また楽し。
運河沿いの家やお店を船から覗けて、バンコク観光としても楽しめるので、とてもおすすめな移動方法です。
移動で楽しめるなんて、最高ですよね?
渋滞知らずのボートは程なくして、ゴールデン・マウント・ルートの終点パァンファー・リーラルド乗り場に着きます。
ここの船着き場からカオサンロードの東端のバーガーキングまで、徒歩で約12分です。
ちょっと距離がありますが、カオサン通りまでの道にも観光ポイントがいくつかあり、もし行ったことがない場所があったら寄り道しながら行くのも楽しいですよ。
例えば、プラチナムから西に向かうルート名「ゴールデン・マウント・ルート」の名前の由来になっているゴールデン・マウントとは、西ルートの終点であるパァンファー・リーラルド乗り場からすぐの場所にある「ワット・サケート」という寺院のことです。
ワット・アルンや、ワット・プラケオと比べるとバンコク観光としての知名度は低いですが、とても立派な寺院であるうえに、バンコクの街を見下ろす景色が良い場所なので、未踏ならぜひ訪れてみて欲しい場所です。
さらに、大通りにでるとすぐ見えてくるのが、ロハ・プラサート寺院。
この寺院もとても立派。ぷらぷら回るだけでも気持ちい、ひろびろした寺院です。
さらに大通りを西へ。
少し進んだところに、ラッタナーコシン歴史展示館という小さな博物館もあります。
あまり知られてませんが、こぢんまりしてて良いですよ。
タイ王朝の歴史や文化などの展示が充実していて、たしか私が訪れたときは100バーツでした。
なかにカフェもあったりして、きれいな博物館です。
この博物館のすぐ先にる巨大なモニュメントが、民主記念塔(デモクラシー・モニュメント)です。
昼の太陽がサンサンと降り注ぐ時間もよいですが、夜のライトアップも綺麗。
このデモクラシーモニュメントが見えてきたら、カオサン通りはすぐそこです。
私はいつも、このモニュメントに面したマックの脇の小さな道に入り、NAT2や郵便局の前を通ってカオサンに向かいます。
そして、遂にカオサン到着!
いかがだったでしょうか。
このように、船着き場からカオサンまでは、なかなか観光する場所も充実していて、サイアム周辺を楽しんでから運河を使ってカオサンまで行けば、かなり充実した観光内容になると思います。
さらに帰り道は、運河の中心である、プラティナムで降りれば、激安ファッションモールのプラティナムファッションモールや、美味しいピンクのカオマンガイ店がすぐそこです。
センセープ運河の便利な船着き場とその近くの観光地など
それでは、センセープ運河のゴールデン・マウントゴールデン・マウント・ルートの各船着場の近くにある主な観光地などをご紹介。
これらの場所には、ぜひ運河を上手に利用して快適に移動してみてください。
プラティナムPratunam中央船着き場
- プラティナムファッションモール
- ピンクのカオマンガイ店
- セントラルワールド
サパーン・フア・チャーンSaphan Hua Chang船着き場
- ナショナルスタジアム駅
- MBKセンター
- サイアムセンター
- サイアム駅
バン・クルア・ヌアBan Krua Nua 船着き場
- ジム・トンプソンの家
サパーン・チャルーンポンSaphan Charoenpol 船着き場
- テスコ・ロータス
タラット・ボーベーTalad Bobae船着き場
- ボーベー市場
パァンファー・リーラルドPanfa Leelard船着き場
- カオサン通り
- ワット・サケート
バンコクを横切る庶民の足「センセープ運河」まとめ
タイ首都である大都会バンコクでは、交通量も多く、渋滞も頻発。
BTSでたどり着けないところは、タクシーやバスで行くのも手。
でももしセンセープ運河の各船着場から近い場所なら、運河を利用すると旅の快適度がぐんと上がります。
渋滞知らずで楽しい、そして安いという一石三鳥な移動手段です。
ぜひ、センセープ運河を利用してバンコクらしい旅を楽しんみてください。