こんにちは!
ぺこ(@sekaigurashi)です。
今回は久しぶりにインドの話題!
インドに行くなら絶対行ってほしい場所、バラナシについてです。
インドといえばバラナシ、バラナシといえばインドなのです。
いや、この題名はちょっと自分でも意味がわからない。
でも、バラナシって、それぐらいインドを代表する場所なのです。
いやいや、インドの首都はデリーだしとか、今一番発展しているのはバンガロールだとか、いやいやムンバイも負けてないとか、まぁ色々な主張があると思うのですが、
他の都市にはない、インドのエキスが凝縮された場所、それがバラナシです。
もし、インドに行くなら、是非是非訪れてほしい。
ということで、バラナシをがっつり紹介してみることにしました。
バラナシってこんなところです
バラナシって一体何があるの?どんな街?
バラナシはインド北東部にある都市で、ヒンドゥー教の聖地としてとても有名です。
現地の発音を正確に表すなら、ヴァーラーナシーや、ワーラーナシー、ヴァーラーナスィー、連邦公用語のヒンディー語ではバナーラスなどとなると思いますが、このブログでは簡易的に「バラナシ」と統一して表記しています。
地図でみると、この位置。
北インドの玄関口となる、ニューデリーからも、コルカタからも少し離れていますが、
この街を訪れる価値は大いにあります。
というか、インドを訪れたからには、この街を訪れるしず帰れません。
バラナシを訪れれば、インド人たちが川で沐浴をしている風景や、火葬場、川を取り囲む入り組んだ狭い路地、道を占領する牛たち、物売りのしつこいインド人、人々の信仰、熱など、あなたが想像していた”インド”に出会うことができるでしょう。
そんなバラナシについて語るのに、不可欠なのが「ガンジス川」という川。
バラナシをバラナシたらしめる、”聖なる河”です。
インド人にとってのガンジス川
インド人にとってガンジス川という川には特別な意味があります。
ガンジス川を現地では「ガンガー」と呼びますが、これはヒンドゥー教の女神の名前で、川そのものがとても神聖な存在、「聖なる女神の川」であり「母なる川」なのです。
この川の効果は絶大で、ヒンドゥー教では、ガンガーの水で沐浴をすると、すべての罪が清められることになっています。そして、ここで火葬されその遺灰がガンガーに流されると、その人の魂は、輪廻から解き放たれ、俗世の苦しみから永遠に開放されるそうです。
そのためこのバラナシの地には、ここで死ぬのを目的に来た熱心な信者や、ガンガーでの沐浴のためにはるばる遠路をいとわず訪れる巡礼者、家族をこの地で弔うために来た人たちで溢れています。
更には、サドゥーと呼ばれる苦行僧や、裸に聖灰を塗ったナーガと呼ばれる人たち、川に運ばれていく死体など、日本社会から来た旅人には信じられない混沌とした世界が広がっています。
ガンジス川で沐浴をする人がいれば、洗濯をする人もいます。川の両岸を競って泳いで遊ぶ若者がいれば、ガートで瞑想をするサドゥーもいます。
川を流れるのは、水と遺灰だけではなく、ありとあらゆるもの、時には遺体も流れています。ヒンドゥー教では、子どもと妊婦、事故死した人、自殺した人などは火葬せずにそのまま水葬・・・つまり重石をつけて川に沈めるのです。私が現地で自称ガイドのインド人から聞いた話では、天寿を全うできなかった人は、そのまま母なるガンガーの元に帰すのだそうです。
「死」と「生」の狭間にあるこの街では、インドの信仰やその温度を垣間見ることができるのです。
この先には何がある?路地裏歩きが楽しい
ガンジス川のガート周辺の道はかなり細い道が複雑に入り組んでいて、この道を散策するのが楽しい。
この先にはなにがあるのだろう?この道はどこに繋がっているのか?
日に日に脳内マップが更新されていきます。
道のわきには、小さな雑貨店から、メヘンディ屋、ラッシーショップ、レストラン、カフェ、服屋さんなどなど、様々なショップが並んでいて、お店探しも楽しい。
そして時には、小さいながら驚くほど精巧につくられた寺院が姿を現すことも。
ガートの散策も含め、とても散策が楽しい街です。
ガンジス川西岸「ガート」を解剖!
ガンジス川の西岸は階段状に整備されていて、この階段状の川岸をガートと呼びます。このガートからは街に繋がる道が伸びていて、細かく分けられてそれぞれの呼称を持っています。
実際にはガートの境目に柵があったりするわけではないのですが、ガンジス川西岸のガートは84に分けられるそうです。
ここでは特に3つのガートをご紹介します。
ガートその1.24時間火葬の煙がたなびく「マニカルニカー・ガート」
マニカルニカー・ガートはガンジス川で一番大きな火葬場があるガートです。24時間火葬の煙がたなびくこのガートでは、ガンガーの水につけられた死者が組まれた薪の上に載せられ、火葬される様子を見ることができます。火葬後、遺灰は川に流され、ヒンドゥー教の人たちは墓を持ちません。
ガンガーの中枢ともいえるこのガートでは写真撮影は禁止。ガートに入るのに特に許可はいりませんが、死者と遺族、そしてヒンドゥーの信仰に敬意をもって見学させてもらうのを忘れないようにしましょう。
ガートその2.もうひとつの火葬場「ハリシュチャンドラ・ガート」
マニカルニカー・ガートよりは小規模ですが、もうひとつ火葬場があります。それがこのハリシュチャンドラ・ガートと呼ばれるガート。小さい分人も少なく、ひっそりしていますが、その分、ゆったりしていて、良い寄ってくるインド人も少ないので落ち着いて見学させてもらうことができます。
ガートその3.最もにぎわい、毎日礼拝が行われる「ダシャーシュワメード・ガート」
ガート全体の中心部にあり、広さもあるこのガートは、いつも多くの人で賑わっています。
観光客も多い分、良い寄ってくる自称ガイドや、物売りも多数。街へと続く大きな道へと繋がっているのもあって、ガートの中心といっても過言ではないかもしれません。
このガートでは毎日、日没のころにプージャーと呼ばれる礼拝が行われます。
聖歌や太鼓の音のなか、無数のろうそくに照らされたステージの上で、僧侶たちがお香とろうそくを灯した燭台のようなものや、ランプのようなものを優雅に振って祈りをささげます。
その様は本当に神秘的。バラナシに来たら一度は見てみてください。ちなみに、見学は無料です。
ガンジス川の東岸はどうなっている?
ガンジス川の西岸は数々のガートが連なっていますが、東岸はどうなっているのでしょう。
やはり、疑問に思いますよね?
私も気になって行ってみましたのでご覧ください。
東岸はガートのように整備されておらず、河原になっています。こちらもこちらで独特の風景。
私は舟で東岸にわたりました。
なぜかそこには馬で駆ける若者がいて、「乗る?」と聞いてきます。
もちろん、有料ですのでご注意を。
舟に乗ってガンジス川の朝日を見に行こう
バラナシに来たら是非やってほしいのが、舟に乗ってガンジス川ごしに昇る朝日を見に行くこと。
まず、夜明け前に起きて、ガンガーに向かいます。
この時に川岸にいるボート乗りに適当に頼んでも良いと思いますが、私はこの時縁があって一緒に観光などをしていた日本人の旅人が仲良くなったボート乗り男子に、朝ボートを頼んでました。(ちゃんと普通にお金は払いました)
この時縁のあった日本人旅人2人組はアーグラでたまたま同じ宿に泊まっていた縁で仲良くなり、その後たまたまバラナシの宿も一緒になったという具合。
私はバラナシではドイツ人女子とダブルの部屋をシェアしていて、日本人旅人2人組は隣のダブルルーム。笑
朝起きて待ち合わせすると、一緒にガンガーへ。
この時の薄暗い中でバラナシの小道をガンガーまで行くまでの道のりがめちゃくちゃ怖いです。
犬が面白がってたくさん集まってくっついてくるのですが、たとえ犬がしっぱ振っていたとしても、インドの地では恐怖。狂犬病がありますから、野良犬にかまれたら万が一を考えて必ず病院いきでしょう・・・。
途中吠えられでもしたら、まじで泣きそうになります・・・。
でも舟に乗ったらこっちのもん。
まだ暗いガンガーが、だんだんと明るくなり、朝日がガートを照らしていきます。
その様は本当に幻想的。
ガンジス川の舟の上で眺める朝日は、感動するくらい、美しいです。
ヒンドゥー教徒が目指す、黄金寺院とは
黄金寺院とは、ガンガーの西岸にあるシヴァ派のヒンドゥー寺院で、バラナシの中心地としてシヴァ派の全巡礼者が目指すともいわれています。
インドのヒンドゥー教寺院は、一応中に入れても、本当に中枢の部分はヒンドゥー教徒しか入れないことも多いですが、この黄金寺院は日本人も入ることができる、貴重な寺院です。
正式名称は「カーシー・
場所はダシャーシュワメード・ガートからほど近い場所にあります。
この寺院はシヴァ派のヒンドゥー寺院ながら、日本人も本殿に入れると聞いて、私もわくわくして行ってきました!
なんでも、仏教はヒンドゥー教の一派とみなされている節があり、基本的に仏教徒である日本人は入ることができるのだそうです。確かに、ヒンドゥー教では仏陀のことをヴィシュヌ神の化身と考えているので、仏教もその一派ということになるんですかね?
黄金寺院に繋がる小路は巡礼者が密集していて、小さな道に露店がぎっしり。
黄金寺院の中に荷物は持ち込めないので、パスポートとお布施のお金以外は周りの露店で預かってくれるところに預けるのですが、お金を請求されます。
この時は部屋をシェアしていたドイツ人女性と2人で訪れたので、その子と交互に寺院に入ることで、お互いの荷物を持って見張っている作戦をとりました。
(ドイツ人女子が近くの露店で荷物を預けるのに抵抗があったみたい)
しかし、先陣を切った彼女はしばらくするとすぐ帰ってきて、「入るのを拒否された」という。
少々不安になりながらも次は私の番。
寺院に繋がる狭い道を通ると、しばらくして左手に制服を来たおじさん数人がいる部屋があります。
そこでパスポートを見せて、日本人だということを証明。靴もそこに預けたと思います。(パスポートも預けたかな?)
日本人とわかると、おじさんたちは笑顔で先に進むのを促してくれました。
どこに何があるのかわからないながら、人の流れに沿って寺院内を進み、途中、一応首からぶら下げている小銭入れから小銭をだして、お花と牛乳のようなものがセットになったお供え物を購入。
寺院の本殿のある敷地内に足を踏み入れると、溢れる人ですごい熱気。インドの信仰を肌で感じ、その熱気に圧倒されました。さらに中心と思われる祠のような建物は行列ができていて、私もそこに並びました。すると中には僧侶がいて、御神体と思われる石像にミルクをかけると、(小銭のお布施もしたかも?)聖灰を私の額につけ二本線を描きながら、マントラ(お経のようなもの)を唱えてくれました。それが終わるってその祠の外にでるところにまた僧侶がいて、首に花輪をかけてくれました。
この寺院での体験は、なかなか言葉にできないですが、兎に角、衝撃的でした。
「信仰」という目に見えないものを、確かに感じました。
私が一緒に訪れたドイツ人女子は、クリスチャンでもかなり信仰は薄いようでしたが、見た目でヨーロピアンとわかる人は、それだけで異教徒とみなされ、中に入ることができないようです。
それ以外でも、ヨーロピアンがインドを旅するのは、日本人より少々苦労が多いという印象を受けました。
旅していると、日本人というだけで優遇を受ける機会が多々あります。
それはこれまで先人が築いてきた「日本人」に対する信頼で、これからもその信頼を裏切らずに世界に貢献できる国でありたいな、あってほしいなと思います。
旅先での旅人一人一人の行動も、日本人への印象を作る1つだとも思いますが。
バラナシの地においては、日本人という特権を生かして、ぜひ、ヒンドゥーの聖地「黄金寺院」を目指してみてください。
バラナシおすすめグルメは、ラッシー食べ歩き
バラナシで食べ比べしてほしいおすすめグルメは、「ラッシー」!!
ラッシーというと、日本でよく見るのはこんな感じですよね?
インドにもこういうサラサラタイプのラッシーもあるのですが、
北インドでよく見るラッシーはちょっと違います。
飲む、タイプではなく、スプーンですくって食べるタイプが多いです。
そんなラッシーショップのうち、バラナシでおすすめの3店舗をご紹介します!
①まずはここ!バラナシの有名ラッシーショップであるブルーラッシー
バラナシで一番有名なラッシーショップと言って過言ではないでしょう。
ブルーラッシーの店内はいつも観光客でにぎわっています。
このお店ののラッシーは、飲み物ではなく、すくって食べるヨーグルトタイプ。
でも、ヨーグルトにはない独特の甘みがインドのラッシーにはあります。作り方も独特で、飲むヨーグルトみたいなのをアルミの瓶みたいのに入れて棒でかき回したり、シロップのようなものを混ぜたり、カッテージチーズみたいになったヨーグルトを上に添えたりと結構こだわってます。
そのラッシーの魅力は、大きくてフルーツたっぷりの豪華さ!
色とりどりのラッシーは、今の言葉で言えば、とても「フォトジェニック」!!
そして美味しさも◎!
私は一度来ていて、ラッシーの美味しさを知っていたので、2度目にドイツ人女子と一緒にこのあたりを通った時に、「美味しいから一緒に食べて!」って言って来てもらったのですが、その美味しさに感動してました。
実は彼女はベジタリアンで、その理由を聞くと、「肉を食べない方が体調がよく、自分にあっている」ということでした。
乳製品も食べないようにしていたのですが、本当に単純に体調管理のためだったらしく、「これなら大丈夫だった!」と言って、その後も通っていたようです。
そんな、みんな大好きなラッシーショップは、黄金寺院のほど近くにあります。
バラナシに来たら、ぜひ食べてみてください。
■Blue Lassi
- 住所 CK 12/1 Kachowri Gali Chowk, Near Rajbandhu, Bangali Tola, Lahori Tola, Varanasi
- 営業時間 9:00~22:00
②バラナシのもうひとつの人気ラッシーショップ、ババラッシー
ブルーラッシーと似ているラッシーを出すお店です。
同じようなラッシーですが、ちょっと味が違うのが面白い。こちらのババラッシーの味の方が好きという人も多いです。
店内はより清潔な印象。その分、インドっぽさは薄れている気もしますが、インドでラッシー食べるの怖いというラッシー初心者にはおすすめできますね。
ちょうど私がバラナシで泊まっていた宿の近くでよく通る道だったので、何度も利用しました。
ラッシーはこちらも飲むタイプではなく、すくって食べるタイプで、上にフルーツがのっています。
是非、ブルーラッシーと食べ比べしてみてください♪
■Baba Lassi
- 住所 D.21/27, Bangali Tola Road, Munshi Ghat, Near Spicy Bites, Bangali Tola, Bangali Tola, Varanasi
- 営業時間 8:00~21:30
③地元に根付くローカルラッシー、ラッシーコーナー
ブルーラッシーとババラッシーがかなり観光客向けに営業しているのに比べ、こちらはローカル色が強いお店。
バラナシ以外の都市の観光地でない場所にあるお店とかでよく食べたラッシーは、このお店のラッシーが一番近いです。
そのラッシーはシンプルに素焼きのカップにラッシーオンリー。
ヨーグルトみたいにある程度かたまっている、食べるタイプのラッシーです。
このヨーグルトとも違う感じ、なんて説明したらいいのだろうか。
とにかく、甘くてすっきりして程よい酸味で、美味しいです。
是非一度、ローカルなラッシーもお試しあれ!
■Lassi Corner
- 住所 Bandhari Gali, Chowk,Opp.Keshri Saree Collection, Harha, Varanasi
- 営業時間 10:00~20:00
もっとバラナシについて知りたい方へ。おすすめインド本はこれ!
バラナシのあまりある魅力、伝わったでしょうか?
「もっとバラナシについて知りたい!」という方は、こちらの本でもっとバラナシを知ることができます。
インド本は数あれど、特にバラナシに関わりのある本をご紹介します。
インドで「暮らす、働く、結婚する」
インド人男性と結婚した日本人女性は多いですが、インド人女性と結婚した日本人男性という存在は稀有。著者の杉本さんはそんな稀有な日本人男性で、バラナシにある大学に通い、バラナシに住み、バラナシでお店も開いた方です。
現地の人から見たガンジス川など、バラナシについてとても学びが多かった一冊。
また、インド人女性との結婚への険しい道のりも必見です!
深い河
信仰とは何か?インド人にとってガンジス川とは?
小説ですが、インドのことが本当によくわかる、とても良い本なので、小説を倦厭する人にもぜひぜひ読んでみてほしい。バラナシを旅する前に、いや、インドを旅する前に読みたい、猛烈におすすめの一冊です。
この本を読んでから旅をするインドは、ちょっと違ったものになるんじゃないでしょうか。
神秘の街「バラナシ」まとめ
バラナシはヒンドゥー教の最大の聖地であり、日本人の私たちには想像しがたい衝撃的な世界が広がっています。
悠久の時を流れる大河、ガンジス川。永遠に続くかと思われるガート、そこを歩くたくさんの観光客と、サドゥー。沐浴をする人、流れゆく死体、喪に服すために頭を丸めた人々・・・。
この街の雰囲気や魅力はやはり訪れてみないとわからない部分が多いと思います。
インドを訪れる際は、是非、バラナシでインドの信仰に触れてみてはいかがでしょうか。